皆さんは山岳写真と聞いて、何を思い浮かべるだろうか?
雲海を切り分けて聳え立つ山々
色とりどりの草木や百花繚乱の花で彩られた雲上のお花畑
厳冬期の雪山は神々しいほど美しい
そんな写真を一度は見たことがあるだろう。
磯辺に住む中西俊明さん。
彼はサラリーマン時代、忙しい仕事の合間に時間を見つけて、写真と山登りをしていたという。まさに二足のわらじを履いていた。
もともと写真を撮るのが好きだった為、登った山で様々な写真を撮っているうちにすっかりハマり、独学で写真の勉強をしながら山岳写真を撮り続けていった。
そして早期退職後、本格的に山岳写真家として活動を始め、現在も世界中を飛び回り様々な写真を撮っている。
写真は簡単なようで難しい、とても奥深いもの。
こういうふうに表現したい!と思っても、ただ撮ったのでは表現できない。
目的によって撮り方も変わってくるし、自分の持ってる写真の表現技術だけでは限度がある。
だから表現したいものを表現するために、日々勉強しているんです。
大手旅行会社で撮影ツアーの講師も務めるほどの腕前である今も、深みを追求し学ぶことをやめていない。
そんな中西さんでも、やはり天候には勝てない。
晴れる予定が突然天候が悪くなり、思うような写真を撮れないこともある。
しかしそういう時にこそ、自分でも想定できない様な感動的な写真が撮れることがあるという。
思った成果が出る時ももちろん嬉しいが、思いがけずいい写真が撮れるとやはり写真は面白いと嬉しくなる。
と、中西さんは語る。
筆者が話を伺った日の翌週も北海道・礼文島の撮影を予定していた中西さん。
2月にはカナダ・イエローナイフへオーロラ撮影に行かれたそう。
マイナス35度の中での撮影と聞いて筆者は震え上がったが、中西さんは「そんなに寒くないですよ。」と楽しそうに笑う。
夢中になって追い求めるものがあるということは、そういうことなのだろう・・・
「元気なうちに楽しんで遊ぶ!」
まさにその言葉を実践している様な素敵な生き方を見せてくれた。